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日本画の手引
 この手引は、私が十年ほど教えてきた日本画教室のテキストとしてまとめたものです。
 古典技法と適切に関連付けながら、初心者にも分かりやすく解説した日本画の技法解説がほしいと思い、教室指導の中で尋ねられる事の多い疑問に答えるつもりで、画材、制作、写生、模写の基礎と、日本画独特の表現技法や考え方の背景、そして魅力を伝えたいと思い、まとめたものです。
日本画の手引1

 現代日本画の世界は、新しい絵の具も多く開発され、さまざまな制約がなくなり、飛躍的に自由度が増したかに見えますが、一方で、日本画ならではの表現とはそもそも何なのか、日本画というものの軸はどこにあるのか、という問いも多くきかれます。
 こうした問いに私なりに答えるつもりで、現代において改めて日本画ならではの魅力を伝えるとしたら、何を押さえるべきか、と考えて書きました。
 具体的には、技法解説とともに先人となる画家たちの言葉を紹介し、日本画技法の背景にある考え方や方向性を示唆しました。日本画を、画材や技法の問題としてとらえるだけで終わらせず、表現の背後にある考え方や物の見方にこそ目を向けるべき世界がある、ということを具体的な技法と絡めて感じ取ってほしかったからです。

 特に線描、筆の扱いは、古くから東洋絵画の大切な基礎でありながら、現代の日本画からは完全に抜け落ちてしまっているので、筆の扱い方、運筆の基礎にページを割いています。
3日本画の手引

 写生と模写とは、制作の土台となる二つの大切な要素として扱いました。
模写は、手本として鳥獣戯画を例にとり、実際の進め方の手順を示し、線描の基本的な学び方の具体例として説明しています。
 日本画の模写としては、手本の上に薄い和紙を重ねて写す「上げ写し」が現在広く行われていますが、初心者の上げ写しは表面的な作業になりがちで、絵の学び方としては、個人的には勧められません。そこでここでは、より作品を深く観察し、解釈しながら写すことのできる「臨写」の方法を紹介しています。手本を横に置いて見ながら写す方法です。

 日本画の伝統の中には、現代において改めて新鮮に感じられる要素がまだまだ眠っています。古い技法の中から現代の眼で素晴らしいものを見つけだしながら描くことは、とても魅力的なことであると思います。
日本画という、深く、豊かな世界への、私なりの入り口としての技法書です。                   

A4版
82ページ
2,500円
著者 安田洋
日本画の手引
ピンク、緑、ベージュ、黄から色が選べます。

ご希望の方は、メールで下記までお問い合わせください。
件名に「日本画の手引希望」と書いてください。
安田洋
sixtus2002beckmeser@yahoo.co.jp

日本画の手引 目次
・はじめに                  
・絵を学ぶ、ということ            
・絵を描き出す前に              
・日本画の画材 ―その魅力と可能性―     
・画材                    
一、絵の具                  
 1.絵の具の種類              
  ○岩絵の具                
  ○水干絵の具               
  ○その他の膠で溶く絵の具         
  ○染料系の絵の具             
  ○水で溶く絵の具             
 2.絵の具の溶き方             
 ○岩絵の具                
 ○水干絵の具               
 ○胡粉                  
 ○膠抜き                 
 ○あく抜き                
 3.絵の具の買い方             
二、膠                    
三、墨                    
 1.墨の種類            
 2.青墨              
 3.墨の使い方           
 4.硯の使い方           
四、筆                 
 1.筆の使い方           
 2.筆の種類            
五、紙                 
 1.和紙の種類           
 2.紙の加工            
 3.礬水(どうさ)            
 4.裏打ち             
六、絹                 
 1.絹の種類            
 2.絹の張り方           
 3.絹での制作            
七、箔                 
 1.箔の種類            
 2.箔の大きさ           
 3.箔押し             
八、その他の用具            

・制作                  
一、日本画の制作過程          
 1.骨描き・彩色           
 2.付け立て(没骨)          
二、日本画の表現技法           
 1.線                
 2.濃淡・彩色            
三、水張りの仕方             
四、念紙の作り方             

・写生                  
一、画家の言葉から             
二、画家の写生から             

・模写                  
一、模写の種類               
二、模写の手本               
三、画家の言葉から             
四、鳥獣人物戯画の模写           

・おわりに                
・資料                  
 本朝画法大伝の混色表           
 美術関係の本               
 日本画材店                
 参考文献   
  

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